「エコジョーズって実際どうなの?」「ネットで“やめとけ”って見かけるけど、ほんとに後悔するの?」——給湯器の買い替えや新築を検討していると、こうした声にぶつかることがあります。
高効率で省エネ、環境にも優しいということで注目されている“エコジョーズ”ですが、一方で「結局そんなに安くならなかった」「排水が面倒だった」など、導入後に戸惑う人の声があるのも事実。
ただ、その理由を深掘りしてみると「エコジョーズが悪い」のではなく、「選び方や設置条件を理解せずに導入してしまった」というケースが多いのです。
この記事では、「エコジョーズはやめとけ」と言われる5つの理由とその背景、そして後悔しないための選び方まで、現場目線でわかりやすくお伝えしていきます。

なぜ「エコジョーズはやめとけ」と言われるのか?

排水工事が必要で、設置場所が限られる
エコジョーズ最大の特徴は、給湯の際に発生する“潜熱”を回収して熱効率を上げていること。
その副産物として「ドレン水」という排水が出る仕組みになっています。
従来の給湯器にはなかったこの排水処理のために、エコジョーズでは専用の排水配管が必要になります。
この“排水問題”が、導入時の大きな障壁になっているケースが少なくありません。
- 玄関側やベランダなど、排水経路を確保しにくい場所には設置が難しい
- 地面が凍結しやすい地域では、排水口の凍結や破損トラブルが起きる
- 雨水マスなどに繋げられず、排水処理の追加工事が必要になる
つまり、「どこにでも簡単に取り付けられる」というわけではなく、建物の条件によっては“設置不可”や“追加費用が発生する”という問題が出てくるのです。
初期費用が高く、費用対効果を実感しにくい
エコジョーズのもう一つのハードルが、初期費用の高さ。
従来型の給湯器と比べると、本体価格自体がやや高めに設定されており、加えて前述の排水工事や中和器の費用も加算されるため、合計で10〜15万円ほどの差が出ることもあります。
ここで問題になるのが、「本当に元が取れるのか?」という点です。
- お湯の使用量が少ない家庭では、ガス代の節約効果が小さい
- 補助金対象でも、全体の負担が軽くなるとは限らない
- 数年以内に引っ越す予定のある家庭では、コスト回収が難しい
導入前にシミュレーションせず、「省エネって聞いたから」というだけで選んでしまうと、「結局高い買い物だった…」と後悔するパターンに繋がってしまいます。
中和器の存在と維持費を知らなかった
エコジョーズの構造上欠かせないのが「中和器」です。
これはドレン水(弱酸性)を中和して排水するための部品で、言ってみれば“フィルターのような役割”を担っています。
この中和器、実は消耗品。
おおよそ5〜8年ごとに交換が必要で、費用もメーカーや機種によっては1万〜2万円程度かかります。
さらに、
- 中和器の劣化により排水が詰まる
- エラーコード(例:920など)が頻発する
- 寿命が来ても気づかず使用してしまう
といった不具合にもつながりやすく、事前にこの存在を知らずに導入すると、突如出費やトラブルに見舞われて戸惑うケースが後を絶ちません。

ガス代が想像より下がらないことも
エコジョーズはあくまで“効率化”されたガス給湯器であって、無条件にガス代が激減するわけではありません。効果が大きく出るのは、「そもそもお湯をたくさん使っている家庭」です。
たとえば…
世帯タイプ | エコジョーズの効果実感度 |
---|---|
一人暮らし(シャワー中心) | △ あまり変化なし |
共働き夫婦 | ○ 家事の使用量次第 |
4人家族(子どもあり) | ◎ 効果を実感しやすい |
このように、使用状況によって省エネ効果にはかなり差が出ます。また、プロパンガス地域では単価が高く、「そもそもガス代の構造自体に不満がある」という家庭も。
つまり、誰にでも無条件で“おトク”になるわけではないという点に注意が必要です。
修理費用や故障対応で思わぬ出費がある
エコジョーズは構造が複雑であり、高機能なぶん、トラブル時の修理費も高くなる傾向があります。
- 故障時の修理代が3万〜5万円超になることも
- 専用部品の取り寄せに時間がかかる
- エラーコード(290, 920など)が出た場合の対応が面倒
「省エネ機能が多い=故障しにくい」と思いがちですが、実際は“細かい部分に弱点がある”という側面も。
保証期間を過ぎてからの修理費は、想定外の出費になることもあります。
エコジョーズで後悔しやすい人の特徴と、満足度が高い人の違い【実例つきで解説】
「エコジョーズ、選ばなきゃよかった…」と後悔する人には、ある共通点があります。
一方で、「導入してよかった!」と満足する人には、その逆の傾向がしっかり見られます。
選び方の失敗を防ぐために、まずは“どんな人が後悔しやすいのか”を把握することが大切です。
後悔しやすい人の特徴
- 補助金ありきで選んでしまった
→「補助金が出るなら今がチャンス」と焦って選んだが、工事費などの実費負担が想定以上に大きく、結局得をした実感がない。 - 短期間の居住(賃貸・数年での引っ越し予定)
→節約効果が出る前に引っ越してしまい、初期費用の回収ができなかった。 - 設置条件(排水配管・凍結リスクなど)を考慮せず導入した
→後から追加工事が必要になったり、凍結で排水が詰まりエラー頻発。 - 中和器などの維持費を知らずに選んだ
→5年後に中和器の交換費用を請求されて驚く。消耗品のため、基本的に保証対象外。 - 日常的にお湯をあまり使わない生活スタイル
→一人暮らし/朝シャワーのみ/食洗機・床暖なし。光熱費にほとんど変化が見られなかった。 - プロパンガス地域での導入だった
→「ガス代が安くなる」と思っていたが、プロパン自体の単価が高く、効果を実感できなかった。 - 保証制度やアフター対応を確認していなかった
→故障時の修理費用が高く、保証も切れていて全額自己負担。サポート窓口もつながりにくくストレスに。 - 「省エネ=節約」と思い込んでいた
→効率が上がる=料金が下がると勘違い。実際は使用状況次第で、節約実感は限定的だった。
満足度が高い人の特徴
- 都市ガスエリアでガス単価が安い
→月々のガス代が明確に下がり、「導入してよかった」と実感できる。 - 4人以上のファミリー世帯でお湯の使用量が多い
→お風呂・食器洗い・洗濯などで日常的にお湯を多用し、省エネ効果がしっかり数字で出た。 - 築浅・新築住宅で排水設計が最初から考慮されている
→ドレン排水のルートが確保済みで、余計な工事が不要。凍結の心配もなく快適。 - 10年以上使う予定があり、長期視点でのコスト回収を考えている
→「初期費用は高かったけど、月800円節約できれば10年で元は取れる」と計画的。 - 導入前に見積もり比較・設置場所確認を丁寧に行った
→複数社に相談して最適な機種・位置・配管ルートを選び、納得感のある施工ができた。 - 保証延長やアフター契約も視野に入れていた
→修理リスクを最小限にし、万が一のトラブル時も安心。中和器の交換時期もスケジュール管理済み。 - 環境配慮の意識が高く、省エネ性能そのものに価値を感じている
→家族でエコへの取り組みを意識しており、給湯器選びもその延長線だった。 - エコジョーズ以外の給湯器(エコキュート・ハイブリッド)と比較検討して選んだ
→「電気は設置条件が合わない」「太陽光なしでも効率が良い」など、自宅に合う選択として合理的に導入。
このように、エコジョーズは“自分の家・暮らし方に合っているかどうか”で評価が大きく変わります。
選ぶ前に「自分がどちらのタイプか」を見極めておくことで、後悔のリスクを大きく減らすことができるでしょう。
失敗しないためのチェックリスト|導入前に確認すべき12のポイント

エコジョーズの導入で後悔しないためには、「買う前に何を調べておくべきか」が何より重要です。
以下のチェックリストを使えば、自宅に合っているかどうか、失敗のリスクがどこにあるかを明確にできます。
✅ 1. 設置場所に排水経路を確保できるか
→ エコジョーズは必ずドレン排水が出ます。近くに雨水マスや排水管があるか、外構工事が必要になるかを確認しましょう
✅ 2. 冬の凍結リスクに対応できるか
→ 北側・日陰・屋外設置の場合は排水凍結の危険があります。保温材・ヒーター・通水角度など、凍結対策まで見据えていますか?
✅ 3. お湯の使用量が十分にあるか(世帯人数・生活スタイル)
→ 節約効果は使用量次第。単身〜2人暮らしでは元が取れない可能性もあります。
✅ 4. 今のガス単価は高い?(プロパン or 都市ガス)
→ 同じエコジョーズでもガス種によって効果が激変します。特にLPガスは業者ごとの料金差も要チェックです。
✅ 5. 本体+工事費の総額を事前に見積もっているか
→ 「補助金があるからお得」と思っても、総額が30万円を超える場合は費用対効果を再計算しましょう。
✅ 6. 補助金の対象条件を満たしているか
→ 機種や設置環境、申請タイミングによっては補助金が出ないこともあります。条件・申請フローを事前確認しておきましょう。
✅ 7. 中和器の交換周期と費用を理解しているか
→ 5〜8年ごとの交換で1〜2万円。ランニングコストに含めて想定すべき費用です。
✅ 8. 保証期間とその内容(部品・工賃)は把握しているか
→ 「10年保証」の中身を精査しましょう。中和器や熱交換器など、高額部品が対象外になることも。
✅ 9. 将来の修理費用・交換時期も見込んでいるか
→ 長く使えば使うほど、メンテナンスや修理の出費は発生します。あらかじめ“10年後の予算”も組んでおくと安心です。
✅ 10. 他の給湯器(エコキュート・従来型)と比較したか
→ エコジョーズ以外の選択肢と並べて比べることで、自宅に合ったベストな選択がしやすくなります。
✅ 11. 導入する業者の施工実績・評判を確認したか
→ エコジョーズのように排水・中和器・凍結対策が必要な機種は、施工品質が命です。口コミや施工事例も確認しましょう。
✅ 12. 長期間住む予定の家かどうか
→ 数年で転居予定の場合、節約効果が出る前に手放すことになります。10年以上使う前提かどうかを再確認しましょう。
この12項目を「すべてYES」と言えるかが、後悔しない導入の最低条件です。
不安が残る項目がある場合は、業者への相談・再見積もり・機種変更も視野に入れた方が賢明です。
環境に優しいって本当?エコジョーズのCO₂削減効果

「エコジョーズ」という名称の“エコ”には、省エネや環境配慮といったイメージがあります。
実際、従来型の給湯器に比べて排熱(潜熱)を再利用する構造により、エネルギー効率が高く、使用するガスの量を減らせるのは事実です。
では、本当に“環境に優しい選択肢”と言えるのか?定量的なデータと現場の視点から、冷静に見ていきましょう。
エコジョーズはどれだけCO₂を減らせる?
たとえば4人家族の家庭で、年間の給湯に使用するガス量はおよそ800〜1,000m³前後。この条件で、従来型とエコジョーズを比較すると以下のような違いが生まれます。
項目 | 従来型給湯器 | エコジョーズ |
---|---|---|
熱効率 | 約80% | 約95% |
年間ガス使用量 | 約1,000m³ | 約850〜870m³ |
年間CO₂排出量(目安) | 約2,000kg | 約1,700〜1,800kg |
削減効果 | — | 約200〜300kgのCO₂削減 |
この200〜300kgという削減量は、乗用車の年間排出量のおよそ1/10〜1/15にあたる程度です。つまり、家庭単位で見れば小さくはないけれど、劇的とも言いづらい貢献にとどまります。
「環境にいい」には段階がある
このように、エコジョーズはあくまで“ガス給湯器の中では”省エネ・環境配慮型の選択肢です。
ただし、それだけで光熱費や地球環境が大きく変わるわけではありません。燃焼式の機器である以上、ゼロエミッションではなく、温室効果ガスの排出は避けられません。
そのため、「これに変えたから地球が救える」といった過度な期待は禁物。
むしろ、「今できる範囲で、できるだけ負荷を減らす」という姿勢にフィットする設備だと捉えるのが現実的です。
本当に環境に配慮したい人がとるべき選択とは?
もし“もっと環境負荷を減らしたい”という考えがあるなら、エコジョーズだけでなく、次のような設備や工夫との組み合わせが重要になります。
- 電気式(エコキュートやハイブリッド給湯器)との比較検討
- 太陽光発電や蓄電池との連携
- 節水シャワーヘッドや断熱浴槽の導入
- 冬場の追い焚きを減らすなど、生活習慣の見直し
このような選択肢を踏まえたうえで、「やはりガス給湯器が最適」「でも少しでも効率の良いものを選びたい」という場合、エコジョーズは現実的で妥協の少ない選択肢になります。
「環境性能=決め手」ではなく、ライフスタイル全体で考える
エコジョーズは確かに従来型よりもCO₂排出を抑える構造になっており、環境への影響を減らすことができます。
しかしその効果は、“毎日の生活の中でできる小さな配慮”レベルのもの。
そのため、導入を判断する際には、
- 「多少でも環境に配慮した選択がしたい」
- 「電気式は設置が難しいけれど、今よりは良くしたい」
といった価値観や状況に寄り添った選び方が必要です。
逆に、「環境性能が高い」といった言葉だけで決めてしまうと、後から「思ったより変化がなかった」と感じるかもしれません。
コスト、設置条件、そして実感値。この3つのバランスを冷静に見極めた上で、「納得のいく選択」ができれば、それがもっとも後悔の少ない導入になるはずです。
従来型給湯器とエコジョーズの違いを徹底比較|どこがどう違うのか?
続いて「結局、従来型とエコジョーズは何が違うの?」と感じている方も多いはず。
以下の比較表は、導入前に知っておくべき両者の違いを一目で整理したものです。
比較項目 | 従来型給湯器 | エコジョーズ |
---|---|---|
初期費用 | 安い(工事費含め15〜20万円程度) | 高い(工事費含め25〜35万円程度) |
排水処理 | 不要 | 必要(ドレン排水あり/中和器設置が必要) |
熱効率(給湯時) | 約80% | 約95% |
中和器の必要性 | 不要 | 必須(約5〜8年で交換/費用約1万〜2万円) |
設置の自由度 | 比較的自由に設置可能 | 排水経路の確保が必須なため、設置場所に制限あり |
省エネ効果 | 小さめ(変化を感じにくい) | 年間数千円〜1万円の節約が期待できる |
故障・修理対応のしやすさ | 構造が単純/部品も汎用的/修理も早くて安価 | 部品が特殊/構造が複雑/修理費が高くなる傾向あり |
各項目の解説:違いが生む“満足度の差”
初期費用
従来型の方が本体・工事費ともに安く、設置費用を抑えたい人には現実的。ただしランニングコストは高め。
排水処理
エコジョーズ最大の注意点。ドレン排水処理が必須となるため、設置場所が限定される。特に寒冷地では凍結対策が重要。
熱効率
同じガス量でどれだけ多くのお湯が沸かせるかの指標。エコジョーズの方が効率的=ガス代削減効果あり。
中和器の必要性
ドレン水は弱酸性のため、そのまま排水できない。中和器で中和してから流す仕組み。従来型には不要。
設置の自由度
従来型はベランダ、外壁など場所を選ばず設置できることが多いが、エコジョーズは排水経路次第で制限がある。
省エネ効果
光熱費の削減に繋がるのはエコジョーズ。ただし効果の大きさは、使用量・世帯人数によって大きく変動する。
修理対応のしやすさ
シンプル構造の従来型は、どの業者でも対応しやすく、修理費も抑えられがち。エコジョーズは部品が特殊なため、修理費用がやや高くつくこともある。
総評|“長く使う前提”ならエコジョーズ、“初期費用重視”なら従来型も選択肢に
- 10年以上使う予定
- お湯の使用量が多い
- 都市ガスなどの低単価エリアに住んでいる
こうした条件が揃うなら、エコジョーズの方がトータルでお得になりやすいです。
一方で、
- 単身者
- 設置条件が特殊
- 初期費用を最小限にしたい
といったケースでは、あえて従来型を選ぶという選択も“合理的”と言えるでしょう。
エコジョーズのエラー事例とその対処法(920、290など)
エコジョーズのトラブルで多く報告されるのが「エラーコード」の問題。特に代表的なものが以下です。
- エラー920:中和器の寿命、交換時期を示すサイン
- エラー290:排水異常や凍結による流れ不良
- エラー111:点火系統の異常(バーナー、基板など)
- エラー632:リモコン間の通信不良
とくに920は、エコジョーズ特有の中和器関連エラーであり、一般ユーザーが初めて見て「何それ?」と混乱することが多いものです。対応方法は以下のとおり:
- エラーが出たら、メーカーや施工業者に相談
- 中和器は「早めの交換」で大事に至らないことが多い
- 凍結対策は事前工事での保温材巻き+通水処理が基本

プロパンガス地域では損?都市ガスとの損益分岐点

エコジョーズは“高効率給湯器”として、省エネ・節約に効果があることで知られていますが、その効果を最大限に発揮できるかどうかは「どのガス種を使っているか」に大きく左右されます。
特に重要なのが、「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の違いです。
都市ガスは節約効果を実感しやすい
都市ガスエリアでは、ガス単価が比較的安価(1㎥あたり100〜140円前後)であることに加え、給湯や暖房でのガス使用量が多い家庭でも、全体の光熱費を抑えることが可能です。
エコジョーズは、従来型よりも約10〜15%程度のガス使用量を削減できるため、「もともとの使用量が多い=節約インパクトが大きい」という構図が成立します。
札幌のような寒冷地では、年間を通して給湯や暖房に多くのエネルギーを使うため、都市ガス+エコジョーズの組み合わせは非常に相性が良いといえます。
プロパンガスは“導入しても高くつく”リスクがある
一方、プロパンガス(LPガス)の場合、以下のような事情により「思ったより安くならない」「むしろ割高だった」と感じる方が多いのが実情です。
- 単価が高い(都市ガスの1.5〜2倍)
一般的に1㎥あたり300〜500円とされ、家庭ごとの契約によって大きく異なります。 - 自由料金制で不透明な価格設定
プロパンガスは地域ごとに供給業者が異なり、価格の統一基準がないため、同じ市内でも料金に大きな差が生まれます。 - “節約してもなお高い”という結果に
エコジョーズで効率が良くなっても、もともとのガス代が高すぎるため、家計へのインパクトが小さいまま、というケースが多発しています。
たとえば、都市ガスで月8,000円→7,000円と削減できたとしても、プロパンでは月14,000円→12,500円といった“高止まり”になる可能性があります。
寒冷地ではプロパンが主流の地域も多いが…
札幌を含む北海道では、都市ガスの供給が行き届いていない地域も少なくありません。特に郊外や戸建て密集地では、プロパンガスが主流であることも多く、選択肢が限られるのが現実です。
このような環境下では、「プロパンだから節約効果が薄い」と悲観するのではなく、ガス会社との単価交渉や、複数業者の見積もり比較によって実質的なランニングコストを下げることが重要になります。

エコジョーズ×プロパン=ダメではない
ここで誤解してはいけないのが、「プロパンだからエコジョーズは無意味」という極端な判断です。
実際には以下のようなケースで、十分な効果が出ている家庭も存在します。
- 業者と交渉して1㎥あたり300円未満の単価に抑えられた家庭
- 冬場の使用量が非常に多く、従来型だとガス消費が過剰だった家庭
- エコジョーズ導入をきっかけに、ガス会社を見直したケース
つまり、「プロパンエリアでも高単価でなければ意味がある」のが本質です。
ガス種別による損益分岐点とは?
エコジョーズ導入の効果が“はっきりと実感できる”かどうかは、おおよそ次のような損益分岐点で考えることができます。
比較項目 | 都市ガス | プロパンガス |
---|---|---|
ガス単価(目安) | 約130円/㎥ | 約400円/㎥ |
エコジョーズ導入費 | 約25〜35万円 | 約25〜35万円 |
節約インパクト(月間) | 1,000〜1,500円 | 1,500〜2,000円 |
償却に必要な年数 | 約10〜12年 | 約15〜18年(単価高で償却が遅れる) |
交渉・見直し効果 | 小さい(単価固定) | 大きい(交渉余地あり) |
プロパンエリアの場合、月間で4,000円以上のガス代がかかるご家庭であれば、エコジョーズ導入による恩恵が大きくなります。
そのためには、まず「現在のガス単価がいくらか」「相見積もりでどこまで下がるか」を把握することが何より重要です。
こんなときは導入を見送る判断も
以下のような状況にある場合、エコジョーズではなく他の選択肢(灯油ボイラー、電気温水器、エコキュートなど)を検討するのも一つの手です。
- プロパンガスの単価が500円/㎥以上で交渉も難しい
- 今後の居住年数が5年以下と短期的
- 家族構成が変わってガス使用量が減少予定
エコジョーズはあくまで「長く使ってこそメリットが出る機器」であるため、ライフスタイルの見直しと併せて検討すると失敗しにくくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1. エコジョーズの排水はどこに流せばいいの?凍結対策は?
A. 基本は排水口や雨水マスに接続します。寒冷地では、保温材を巻いたり、排水ヒーターの設置を検討したり、凍結しにくいルートを選定することが重要です。
Q2. 中和器って絶対に交換しないといけないの?交換時期の目安は?
A. はい、中和器は消耗品のため、寿命が来たら交換が必要です。目安は5〜8年で、使用状況によって前後します。交換を怠ると排水異常や本体故障につながります。
Q3. エコジョーズをつけたのにガス代が下がらないのはなぜ?
A. 使用量が少ない/プロパンガス地域/お湯の使い方に変化がない、などの要因が考えられます。節約効果は使用条件に大きく左右されるため、事前シミュレーションが重要です。
Q4. プロパンガスでもエコジョーズのメリットはあるの?
A. 一部にはありますが、都市ガスほどのコストパフォーマンスは期待できません。プロパンガスの単価が安い契約であれば導入価値がありますが、業者によっては割高になることも。
Q5. エラー920・290が出たときはどうすればいい?修理費用は?
A. 920は中和器の交換、290は排水系トラブルの可能性が高いです。部品交換で1万円前後、出張費・技術料込みで2〜3万円かかることもあります。基本的に中和器関係は消耗品のため、保証対象外となるため要注意。
最後に|「やめとけ」ではなく「合う・合わない」を見極めよう

エコジョーズは、“導入すれば必ず得する”という万能な設備ではありません。たしかに省エネ性や排熱回収の技術は優れており、長期的な視点では環境にも家計にもメリットがあります。
しかし、それ以上に大切なのは——
「その家庭に合っているかどうか」です。
私たちが現場でよく耳にするのは、以下のような確認不足による後悔の声です。
- 排水経路を確保できずに雨樋へ無理やり流してしまった
- 短期転居の予定があるのに高額な機種を選んでしまった
- 寒冷地で屋外配管が凍結し、排水が逆流した
どれも、「エコジョーズそのものが悪い」のではなく、使用環境や設置条件をきちんと見極められなかったことが原因です。
「長く安心して使えるか」が判断の軸になる
特に札幌のような寒冷地では、機器の性能以上に設置場所・配管経路・排水凍結対策などが重要になります。
- 10年以上使用する見込みがあるか?
- 排水処理やメンテナンスに無理がないか?
- 地域のガス種・単価に見合った節約効果が見込めるか?
このような“地に足のついた判断”をしていけば、「やめとけ」と言われる理由に左右されず、自分の家庭に合ったベストな選択ができます。
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