FF式石油ストーブとは？交換・取り付け費用までわかる完全ガイド

2025年11月7日2025年11月9日

「FF式ストーブって普通の石油ストーブと何が違うの？」「設置費用はどれくらいかかるの？」
——北海道や寒冷地で暮らしていると、こうした疑問を一度は抱く方が多いのではないでしょうか。
とくに新築やリフォームの際、「FF式」「煙突式」「ファンヒーター」など暖房方式の違いに戸惑うケースは多く、正しい知識を持たずに選んでしまうと、燃焼効率や安全性の面で後悔することもあります。

FF式ストーブは、外の空気を使って燃焼し、排気も屋外に排出する“密閉燃焼型”の暖房機器です。
室内の空気を汚さず、結露や一酸化炭素中毒の心配が少ないことから、寒冷地の住宅では主流になっています。
しかし、交換であれば既存の位置をそのままで交換できますが、新設の場合には「壁穴を開けて排気管を通す」「電源を確保する」「灯油の経路を確保する」といった施工が必要なため、購入費だけでなく工事費も考慮しなければなりません。

この記事では、FF式ストーブの仕組みや特徴、交換・取り付け費用の目安、設置時の注意点を専門的な視点でわかりやすく解説します。

寒冷地仕様のストーブ工事は、ルーム・テック・ラキアにおまかせください。

ルーム・テック・ラキアでは、札幌近郊エリアを中心にFF式・煙突式など寒冷地に適した暖房機器の設置・交換を専門対応しています。
ご家庭の間取りや排気経路、既存設備の状態を確認したうえで、最適な暖房プランをご提案します。

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「部屋が暖まりにくい」「古いストーブを交換したい」といったお悩みもお気軽にどうぞ。

松本

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FF式ストーブとは？基本の仕組みと特徴

（※コロナ公式HPより引用：FF式ストーブ）

FF式ストーブとは、「Forced Flue（フォースド・フルー）」の略称で、強制給排気式ストーブを指します。
室内の空気を使わずに燃焼を行い、燃焼に必要な空気を屋外から取り込み、燃焼ガスを屋外に排出する構造を持っています。
つまり、燃焼が完全に室外と独立しており、室内の空気を循環させない点が大きな特徴です。

FF式ストーブの構造

一般的な構造は以下のようになっています。

給気管：屋外から燃焼用の新鮮な空気を取り込む管
排気管：燃焼後の排気ガスを屋外へ排出する管
燃焼室：密閉された空間で灯油を燃焼
送風ファン：燃焼した熱を効率よく室内へ送るファン

この2本のパイプ（給排気筒）を通じて、燃焼と排気が同時に行われます。

安全性の高さ

FF式ストーブは室内で燃焼ガスを出さないため、一酸化炭素中毒のリスクがほぼありません。
また、室内空気を燃焼に使わないため、酸欠や結露の心配も少なく、家族やペットにも安心です。
これは高気密・高断熱住宅が増えた現在の寒冷地では特に重要なポイントです。

燃費効率と快適性

FF式は燃焼効率が高く、灯油1リットルあたりの暖房効果が大きいのが特徴です。
温風式や自然対流式など、部屋の広さや用途に合わせた機種が多く、リビングや寝室などの居室を中心に幅広く対応します。
最近では、自動温度調節やeco運転などの省エネ機能を備えたモデルも増えています。

煙突式・開放式との違い

（※コロナ公式HPより引用：煙突式ストーブ　PK・PRシリーズ）

FF式ストーブを正しく理解するためには、他の代表的な暖房方式「煙突式」「開放式」との違いを押さえておくことが大切です。
どの方式にも長所と短所があり、住宅構造や使い方によって最適なタイプは変わります。
とくに寒冷地では、暖房性能だけでなく「安全性」「換気性」「施工の自由度」も選定の重要ポイントになるでしょう。

煙突式ストーブとの違い

FF式との大きな違いは、燃焼空気の取り込み方法と排気方式にあります。
FF式は屋外の空気を取り込んで燃焼し、排気も屋外へ強制的に排出する「密閉燃焼型」です。

一方、煙突式は室内空気を燃焼に使い、上昇気流を利用して自然に排気を行う「開放燃焼型」に分類されます。
そのため、同じ屋外排気型でも、FF式のほうが燃焼が安定しやすく、設置場所の自由度が高い点が特徴です。

比較項目	FF式ストーブ	煙突式ストーブ
燃焼空気	屋外から取り込み	室内空気を使用
排気方法	強制排気（ファン）	自然排気（煙突）
停電時の使用	不可	不可
高気密住宅対応	◎	△
排気逆流リスク	ほぼなし	なし
メンテナンス	排気筒・ファン清掃	煙突掃除が必要

どちらも室内に排気を出さないため安全性は高いものの、FF式のほうが設置スペースを取りにくく、外壁への配管施工だけで設置が完結する点で扱いやすいといえます。

一方の煙突式は、構造がシンプルで耐久性が高く、定期的な清掃さえ行えば長期間使い続けられる利点があります。
ただし近年の高機密住宅に関しては、煙突ストーブの場合、室内の酸素を使用するため、結露や一酸化炭素の発生リスクも伴うので注意しましょう。

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開放式ストーブとの違い

開放式ストーブ（いわゆるポータブル石油ストーブ）は、給排気装置を持たないタイプです。
燃焼に室内空気を使用し、排気も室内に放出するため、換気が欠かせません。

比較項目	FF式ストーブ	開放式ストーブ
燃焼構造	密閉型（外気燃焼）	開放型（室内燃焼）
排気	屋外排気	室内排気
設置工事	必要（壁穴＋排気筒）	不要（持ち運び可）
換気の必要性	ほぼ不要	1時間に1〜2回必要
安全性	一酸化炭素リスクが低い	リスク高め
暖房力	高（広い空間対応）	中〜低（小〜中部屋向け）

開放式は取り回しの良さや即暖性が魅力ですが、長時間の使用や寝室利用には不向きです。
灯油のにおいや結露が発生しやすく、特に高断熱住宅では「空気が重く感じる」「頭痛がする」といった声もあります。
FF式はその点、燃焼空気を屋外から取り込むため、部屋の空気を清浄に保ちながら効率よく暖めることができます。

FF式ストーブの取り付け費用の目安

（※コロナ公式HPより引用：アグレシオ　FF式輻射）

FF式ストーブは、購入後すぐに使えるわけではなく、壁への排気筒の取り付けや必要であれば電源確保などの専門工事が必要になります。
本体価格だけで判断してしまうと、思わぬ追加作業や設置条件の違いに後から気づくケースもあります。
ここでは、実際の交換工事にかかる費用と、状況によって発生しうる付帯工事の内容をわかりやすく整理します。

FF式ストーブの交換工事費

当社：ルーム・テック・ラキアで行うFF式ストーブの交換工事費は、機種や設置条件によって異なりますが、
既存設置のFF式ストーブから同タイプの交換で¥23,100-（税込）（※）が目安です。(※2025年11月現在)

この工事には、既設ストーブの撤去・新機器の取り付け・給排気筒の接続・試運転までが含まれます。
※上記金額は参考範囲であり、現場状況によりお見積もりが異なる場合があります。

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設置条件によって追加になる可能性のある工事

現場の状況によっては、以下のような追加作業が必要になる場合があります。
金額は状況によって大きく変動するため、ここでは内容のみを記載します。

ストーブの位置変更工事：ストーブの位置変更をご希望の場合、壁穴の開口及び灯油経路の新設工事と既存の壁穴を補修します。
オイルサーバーの設置：２階にストーブを新設したい場合など、高所に灯油を送るためオイルサーバーの設置が必要不可欠となります。
電源コンセントの延長または新設：設置位置に電源がない場合、専用回路を延長または新設します。
外壁材の種類による追加対応：タイル・金属サイディング・ALCなど硬質素材では、専用コア抜き工具を使用して穴あけ処理を行います。

これらの工事が必要になるかどうかは、現場調査の段階で判断します。

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見積もり依頼時に確認しておきたいポイント

「交換工事費」に何が含まれているかを明確にする
　撤去・設置・試運転が一式になっているかどうかを確認します。
　業者によっては古いストーブの処分などが別費用になる場合があります。
設置予定の位置に灯油配管が来ているかを確認する
　新たに設置したい部屋に灯油の供給ラインが通っていない場合、配管の延長工事が必要になります。
　既存の配管がどの位置まで来ているか、室内のどこから取り出せるかを事前に把握しておくとスムーズです。
　配管ルートによっては床下工事を伴うこともあります。
設置位置の外側（外壁面）に障害物がないかを確認する
　FF式ストーブは外壁を貫通して給排気を行うため、新設をご希望の場合、ストーブの真裏の屋外スペースが確保されていることが重要です。
　エアコン室外機・物置・フェンス・灯油タンクなどが近いと、排気ガスの流れを妨げたり、基準距離を満たさないことがあります。
　設置予定の壁の“外側”を一度見ておくと、見積もり時の打ち合わせがスムーズに進みます。

よくある質問（FAQ）

Q1. FF式ストーブは自分で交換できますか？

A. FF式ストーブは、壁を貫通する給排気筒の位置調整や、排気口の気密確保など、燃焼構造を正しく理解したうえでの施工が必要な機器です。
資格が必須というわけではありませんが、施工ミスによって排気漏れや着火不良を起こすケースがあり、事故や故障の原因になります。
安全のためにも、実務経験のある専門業者に依頼するのが確実です。

Q2. ストーブを交換する目安の年数は？

A. 一般的には8〜10年程度が交換の目安です。
メーカーが推奨する点検・交換時期もおおむね8年前後であり、実際の現場でも10年を超えると着火不良や燃焼ムラ、センサーエラーなどが増えてきます。
長く使うこと自体は可能ですが、性能の低下や部品供給の終了を考慮すると、10年を区切りに交換を検討するのが現実的です。

Q3. FF式ストーブの設置場所に決まりはありますか？

A. はい、あります。
FF式ストーブは、排気を屋外へ逃がす構造のため、外壁に面した場所に設置する必要があります。
また、排気口の前にカーテン・家具・物置などを置かないこと、吸気・排気が妨げられない位置を確保することが大切です。
特に角部屋や窓下に設置する際は、外壁側に障害物がないか確認し、安全距離を取ることが求められます。
適切な位置を選ぶことで、燃焼効率と安全性の両方を確保できます。